この記事の目次
ジェンヘアーとはどんな育毛剤?
ジェンへアーはアメリカのジェンヘアー社が販売する育毛剤です。成分や濃度の違いで種類がいくつかありますが、今回は主成分のミノキシジル濃度が最も高く、人気度も高い「ジェンヘアーm15」について解説します。
ジェンヘアーm15はミノキシジルで濃度15%と、世界でも最高クラスの高濃度。ミノキシジルの高濃度の効果を期待して、たくさんの人が使う人気商品です。海外製なので、個人輸入代行会社経由で購入できます。
ミノキシジル世界最高濃度!?
国産でミノキシジルを主成分とする育毛剤といえばリアップですが、リアップもジェンヘアー同様シリーズ商品です。「リアップX5」だけが5%の濃度ですが、ジェンヘアーはその3倍の高濃度。
海外製でもミノキシジルを主成分にした育毛剤はポラリスやロゲイン、カークランドなどたくさんありますが、それらは5%までの濃度。15%の濃度に対する期待は高くこれがジェンヘアーm15の人気の理由となっています。
ジェンヘアーの特長的な効果とは?
ミノキシジルは濃度5%でも頭頂部などの薄毛には効果があります。それが濃度15%になると、生え際などにも効果が望めるのではと期待されています。
【出典元:http://www.taisho.co.jp/riup/riupx5/data/】
ジェンヘアーには、さらに有効成分としてL-アルギニンも含みます。成長ホルモンを分泌させたり血行促進作用があるので、主成分のミノキシジルの働きを直接サポートできる成分です。
国内の学会でも育毛効果が認められたミノキシジルを最高レベルの濃度で含み、それを後押しするL-アルギニンによって、高い効果が期待できます。
ですが、販売元のレビューでは「効果がすぐに出た」などではなく、つぎのような比較的穏やかな意見が多く見られます。
- 現状維持できて満足
- ボリュームが出た
- 使用感がいいし安いからずっと使える
ミノキシジルのメカニズムと効果
ジェンヘアーの主成分のミノキシジルは、もとは血圧を下げる降圧剤として開発されました。臨床で使われているうちに患者に多毛が見られたことから、育毛剤に応用されたというのは有名な話ですね。
この成分は血管を広げて血流を増やし、栄養分や育毛成分を毛根部に行き渡らせることで、毛の成長を促す効果が期待できます。またこれは一般的な説明ですが、もう一つ別の作用もあります。
まだはっきり解明できてはいませんが、毛根部を包む毛包と呼ばれる部分を活性化させる働きがあるとされています。毛包内で毛乳頭に作用して、毛の元になる毛母細胞を活発に細胞分裂させることで、毛が成長するという育毛作用。
このような血管拡張作用と毛母細胞活性化という2つの働きで、髪の毛を抜けにくく、強く太いものに成長させる効果が期待できます。
ミノキシジルの効果は学会推奨済
2010年に出された日本皮膚科学会のAGA治療のガイドラインの中で、AGAに対してはフィナステリドの内服、ミノキシジルの外用が第一に選択すべき手段として推奨されています。
【出典元:
https://www.dermatol.or.jp/uploads/uploads/files/guideline/1372913421_2.pdf】
そして中程度、および重症のAGA患者に対する治療としては、この2つの方法を単独または併用で使うことが基本的な治療法として示されました。
ジェンヘアーが効かない人はこんな人
ミノキシジルが主成分のジェンヘアーですが、中には効かないという人もいるようです。効かないという人で最も多いのは、1ヵ月もたたないうちに結論を出している人や、毎日使わない人。
ミノキシジルは最低でも3ヶ月は使わないと効果は見えてきません。半年〜1年かけて取り組む心構えが必要です。
また、薄毛になる原因はさまざまなので、そのすべてにジェンヘアーが対応できるわけではありません。効かない場合は、ジェンヘアーの作用が及ばないタイプの薄毛なのかもしれません。
対処としては、作用の違う育毛剤との併用がおすすめです。例えば、脱毛対策万全な育毛剤と併用することで効果が見えてくる可能性があります。
ジェンヘアーの副作用は強烈!?
ジェンヘアーに含まれる多量のミノキシジルは副作用の可能性が高い成分でよく知られた存在。ミノキシジルの正規の効果であった、血管の拡張による低血圧、多毛も育毛には副作用となります。
また、その他に一般的な症状としては、つぎのようなもの。
- にきび
- 肌荒れ
- 吐き気
- むくみ
もっと重い副作用には。つぎのようなもの。
- 不整脈
- どうき
- 肝機能数値の異常
- 性欲減退
ただしこれらはミノキシジルタブレットなどの内服薬の場合。内服では吸収される成分量が多く、効果も高い反面副作用も強く出ます。
ジェンヘアーのような外用薬では、問題視されるような重度の副作用は少ないようです。
外用薬でおこる副作用
ミノキシジル5%が主成分のリアップの発売に当たり、メーカーの大正製薬が実施した臨床試験があります。その中で副作用として最も多かったものは頭皮のかゆみでした。他には湿疹、炎症、脂漏性皮膚炎などが見られました。
このような症状は、対象者の約9%の人に見られたということです。その他には眠気、だるさ、むくみ、頭痛、体重増加などが起こる可能性があります。また心臓の違和感、呼吸の異常、焦燥感といった報告も確認されています。
【出典元:
http://www.pmda.go.jp/otc_reexam/2014/i20140702001/400059000_22100APX00105000_Q100_1.pdf】
もちろんリアップ同様の副作用がジェンヘアーでも起こる可能性は当然あります。それどころか、リアップよりも濃度が高いジェンヘアーでは、副作用の頻度もさらに高まります。
はっきりしたデータありませんが口コミをみたところ、やはり痒みは出やすい傾向にあります。
命に関わる副作用はなし
ミノキシジルは怖い副作用が起こる印象ですが、ジェンヘアーの口コミではどれ見てもかゆみ、かぶれなど軽い皮膚症状が数件見受けられる程度。外用剤で作用が穏やかなのか、副作用が起こりにくい育毛剤なのかもしれません。
ただ、これはあくまでも任意の口コミなので、実際の副作用のデータとは違います。リアップなどと同等以上の副作用が起こる可能性があることを念頭に置いて使用すべきでしょう。
ジェンヘアーとポラリスNR09を比較
ポラリスもミノキシジルを主成分とする海外製の育毛剤。ジェンヘアーと同じように、濃度や成分、形状によっていくつかの種類があるシリーズ商品です。
このうちミノキシジルの濃度がジェンヘアーと同じ15%の「NR-09」がよく比べられます。その成分・効果や使用感を詳しく比較してみましょう。
成分と効果を比較してみた!
二つの育毛剤、主成分はどちらもミノキシジル15%というのは全く同じです。その他の成分は、ジェンヘアーはL-アルギニンだけ。ポラリスは数種類の成分を併せ持ちます。わかりやすくするために一覧表にしてみましょう。
作用・効果 | ジェンヘアー | ポラリス |
---|---|---|
血行促進 | ミノキシジル |
ミノキシジル サイモシンβ4 |
毛母細胞活性化 |
ミノキシジル L-アルギニン |
ミノキシジル サイモシンβ4 銅ペプチド |
抜け毛抑制 | – |
プロシアニジンB2 銅ペプチド |
栄養補給 | – | ビタミン複合体 |
一点集中vsワイド対応
ジェンヘアーは毛根部の活性化によって毛の成長を促すために、ミノキシジルとL-アルギニンの2つの成分が集中して作用します。
ポラリスはジェンヘアーと同じ育毛作用に加えて、AGAの脱毛を抑えるために銅ペプチド、プロシアニジンを含みます。いずれも抜け毛の原因物質を作る働きを抑える成分です。
ちょうどフィナステリドに相当する作用で、ミノキシジルの作用と補完関係にあって薄毛の改善に効果的に働きます。さらに各種ビタミンが髪の成長に必要な栄養となって効果を高めます。
成分的にはポラリスの方が、ワイドな作用でより手厚く薄毛を改善する効果が望めると言えるでしょう。
使用感はどうでしょう?
ベタつき
ミノキシジルに共通する難点ですが、ジェンヘアーは比較的軽度で、乾くとバリバリ感があります。ポラリスは不評が多く、口コミではごわごわといった表現が見られるほどです。
色
ポラリスは液自体が黄色というか茶色に近い濃い色です。塗った後汗をかくと、拭いたタオルに色が付きます。夜塗ると枕が汚れます。
対するジェンヘアーはごく薄い黄色で、触れたものに色が付くことはありません。
匂い
ポラリスはかなり強く匂います。塗った人とすれ違ったりすると、その匂いに気づくほどです。人と会う前にポラリスを塗るのは控えるべきでしょう。
ジェンヘアーはわずかにアルコール系の匂いがする程度で、塗るとすぐ消えます。
結局はどちらがいいのかな?
色や匂いはジェンヘアーが圧勝ですが、ベタつきに対する口コミはバラバラ。比較的新しいレビューに「問題ない」という意見が多いようなので、途中で添加物などが変わったのかもしれません。
ポラリスにはかなり難点があり、朝はダメなど自由に使えない点がマイナス要素。制約が多いと長期使用に耐えられません。
効果は多少弱くても、ストレスなく続けられる育毛剤という点ではジェンヘアーに分あり!
ジェンヘアーの価格について考察
ジェンヘアーは複数の個人輸入代行会社で取扱いがあります。大手、老舗といわれ、信頼度も高いオオサカ堂、アイドラッグと、もう一社で比べてみます。ついでにポラリスも並べてみましょう。
ジェンヘアー | ポラリス | |
---|---|---|
オオサカ堂 | 2,705円 | 4,940円 |
アイドラッグ | 2,870円 | 4,820円 |
trendy-world | 2,990円 | 4,840円 |
ポラリスと比べると、相当な開きがあります。各社ともジェンヘアーはポラリスの55~60%程度の価格です。金額でも2,000円前後違います。毎月のことになるので、コスパでは圧倒的にジェンヘアーが有利です。
購入先別では、オオサカ堂が最安ですね。3位とでは300円近い差があります。
上位2社はいずれも成分鑑定をとっていて、輸入品にありがちな品質の心配はありません。また業歴は両社とも20年近くあり、信頼度も十分です。
まとめ
ジェンヘアーm15は、高濃度のミノキシジルが特徴で、そこからは従来の育毛剤にはない高い効果が期待されます。ミノキシジルというとすぐ副作用に結びつきますが、実際には濃度に比例して副作用が起こるわけではないようです。
ただ、有効成分がミノキシジルとアルギニンだけなので、脱毛対策や頭皮への配慮が行き届かない面もあります。使用感は多少のべたつき程度で良好なので、あくまでも効果を追求する人以外には使いやすい育毛剤です。