ミノキシジルタブレットは肝臓に影響する!?

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ミノキシジルはプロドラッグ

ミノキシジルはプロドラッグと言われています。プロドラッグとは、そのままでは特に体に何も作用しない状態ですが、体に入ると代謝されて活性化される医薬品のことです。

プロドラッグの良いところは、そのままでは体にとって毒性が低いということです。体内に入って、初めてその作用が発揮されるので、薬を必要としていない細胞や臓器には負担をかけにくい。

つまり、副作用が出にくいという利点があります。また、体内への吸収が良かったり、効いてほしい臓器で効くようにコントロールできる、という点もあります。

薬は肝臓で代謝される

そして、「体に入ると代謝される」=「肝臓が働く」ということです。薬は肝臓で代謝されるのが一般的だからです。ミノキシジルタブレットも肝臓で代謝され、血管を拡張し(血行が改善され)、かつ毛母細胞を活性化し、発毛をうながすと考えられています。

ですから、肝臓がもともと弱っている人は注意が必要です。肝臓の機能が弱っている人は、肝臓の血流量が低下している、また肝臓自体の重量が減少しているからです。

ミノキシジルが特に危ない人

特に高齢者では、弱っているいないにかかわらず若い人に比べて血流量が低下しています。血流量が低下すると、薬の代謝に時間がかかるので、血中のミノキシジル濃度が高くなってしまうのです。

また、高齢者は、高血圧や糖尿病、脂質異常症などのいわゆる生活習慣病で、長期間にわたって常用している薬が多い人もたくさん見受けられます。

もともと肝臓で代謝される錠剤やカプセルばかり飲んでいるところに、ミノキシジルが加わると、他の薬の副作用も出やすくなるのです。

薄毛を何とかしたい一心で、安易にタブレットに手を出すのは避けたほうが良いと言えます。

アルコール&ミノタブは超危険です!

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ミノタブがお酒好きに危険な理由

毎晩とはいかないまでも、定期的にお酒を飲むと言う人は多いでしょう。アルコールは胃から20%、腸から80%の割合で吸収され、静脈を通って肝臓へ入ります。

その後、肝臓で分解されることで「アルコール→アセトアルデヒド→酢酸」になります。酢酸は血液をわたって筋肉や心臓で水と炭酸ガスに分解され、さまざまな臓器に拡散していきます。

アルコールに弱い人というのは、肝臓での分解が遅い、またはできない人です。そして一般的に、肝臓の大きさが小さい人は、その分解までに時間がかかります。

そこにミノキシジルタブレットも服用したらどうなるでしょう。肝臓が悲鳴をあげることは容易に想像できると思います。

ミノタブで心臓バクバクな理由

また、アルコールが分解されてできた「アセトアルデヒド」が血液中に増加すると、血管が拡張するので、血圧が下がります。

脈拍数があがって心臓がバクバクするのはこのためです。日本人のおおよそ半分の人がアセトアルデヒドを処理する能力が低く、血圧低下が長いこと続く傾向にあると言われています。

アルコールで血圧が下がっているところに、ミノキシジルタブレットを飲めばさらなる血圧低下を招くことにもなりかねません。

アルコール&ミノタブのダブル摂取はかなり危険という認識を持ってください。

腎臓が弱い人はリアップ(塗るミノキシジル)でも副作用リスクあり!

ミノキシジルもタブレットではなく、塗るタイプであれば肝臓が弱くても問題ないんじゃないか、と思うかもしれません。

しかし、局所にミノキシジルを塗布した人の中で、狭心発作を起こした人がいたという情報があります。これはたとえ局所投与であっても経皮吸収されて、肝臓で代謝されていることを証明しています。

ミノキシジルが腎臓に悪い理由

また、肝臓で代謝されたミノキシジルは、必ず尿として腎臓から排泄されます。ですから腎臓が弱っている人も要注意です。

尿は、腎臓に入ってきた血液を糸球体でろ過して作られますが、腎臓が弱っていると、ろ過率が下がります。結果、血中や腎臓にミノキシジルが溜まってしまうのです。

役目を終えた薬はきちんと腎臓から排泄されること。これも薬が肝臓できちんと代謝されることと同じくらい重要だというわけです。

ちなみにリアップX5の説明書には使用上の注意として「心臓又は腎臓に障害のある人。本剤は心臓や腎臓に影響を及ぼす可能性が考えられます。」と記載があります。
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【出典元:http://www.info.pmda.go.jp/downfiles/otc/PDF/J0901000170_03_A.pdf】

腎臓が弱ってきているサインは?

腎臓も肝臓ほどではありませんが、機能が低下してもあまり症状が出ない臓器です。しかし、腎臓が弱っている時のサインは3つあります。

  • 尿の色がにごって、泡だっている。
  • 体がむくむ。
  • トイレが近くなる。

この3つに関しては、タブレットでなくリアップ塗布中でも気をつけていたほうが良いでしょう。

まとめ

ミノキシジルは肝臓、腎臓にも大きなダメージを与えかねません。髪が生えることと体へのダメージ、どちらを取るか天秤にかけることになりますが、臓器は目に見えないからこそ、労わって大事に付き合っていきたいですね。

ミノキシジルは薬です。薬の効果の裏には、必ず副作用が存在します。どんな副作用があるか、しっかり確認してから育毛をはじめましょう。

リアップはドラッグストアーでも買えますが、しっかりと副作用について教えてくれるわけではありません。使用する前に、自分でしっかり確認しておきましょう!