2015年5月にチャップアップがリニューアルされました。
従来はイクオスやブブカなどと同じじゃないかという声がチラホラ聞こえてきました。事実、ほとんど同じ中身だったんです。
それが今回変わりました。
チャップアップが変わった!
今回は成分内容を変えて全面リニューアルということです。すでに一定の評価が与えられていた育毛剤がなぜリニューアルしたのでしょうか。
何が、どう変わった?
よくなったこと、悪くなったことなど変化のすべてを紹介してみましょう
名前が変わった!
新旧のパッケージを比べてみると、販売名がソヴール08だったのが薬用チャップアップ01になっています。
旧名はイクオスも同じだったのですが、内容が大きく変わったので、別物としての扱いになったのでしょう。
販売名というのは使用者にとってはあまり関係ないもの。表示もごく小さく、そんなものがあること自体気づかなかった人も多いでしょう。チャップアップは製造元の天真堂がOEMで供給しているものなので、製造元、販売元の都合で使っている名前のようです。
でも今回、何だこれ?的なややこしい感じは解消しました。
容器の外観が変わった!
ボトルの外観ですが、並べて見ると商品名は同じロゴタイプで、マークが追加されています。
医薬部外品とか薬用育毛剤の説明文字が消され、品名だけのたいへんすっきりしてシンプルな印象です。
そしてキャップが安っぽい透明から本体と一体感のある白い材質に変わり、デザインも変更されて、ちょっと高級感が感じられます。
育毛剤のイメージを感じさせないデザインになっています。
容器の噴射口が変わった!
使い心地を左右する肝心な液剤の噴射口。旧タイプは霧状に噴射されるので、液剤が髪の毛にも広範囲についてしまっていました。
このため使ったあとはしっかりマッサージして、髪についた薬剤を頭皮になじませるのが大変でした。
新しくなったノズルからは集中的に噴射されるので、頭皮の必要部分にピンポイントで塗布できます。
狙ったところにストレートに当たる命中感は気持ちいいほどです。頭皮に直接届くので薬剤がムダに髪につかず、べたつかないので使用感は格段によくなりました。そして効率がいい分、使用量も減らせることが期待できます。
デメリットもあり、霧状復活の声も!
ただ、集中して頭皮に当たると液ダレしやすく、生え際には使いづらいとも言われます。
でも慣れてくればプッシュボタンの押し加減で調整は可能で、改良の余地はありますが特に大きな問題点ではないようです。
また、前頭部のM字部分には旧タイプの霧状噴射が向いているとか、一番最初のノズルの使いよさを支持する人もいて、復活を望む声も根強く残っているようです。
成分が変わった!
有効成分は47種類になり、変更前の35種類より12種類増加しました。
単純に増えただけではなく、7種類が削除、19種類追加の差し引き12種類の増加です。
成分表を比べても、記載順がランダムなので比べにくいです。まとめると次のようになります。
ちなみに、医薬部外品の成分表示ですが、表示すべき成分の指定だけで順番には何も制約がありません。化粧品や食品などでは量が多い順になっていますが、医薬部外品の表示順は自由です。
DHT抑制成分を強化した!
薄毛の中で最も多いAGA(男性型脱毛症)の元凶になるDHT(ジヒドロテストステロン)を抑える成分にはチョウジエキスが追加。
計4種の有効成分になり、最も重要視される部分がいっそう強化されました。
抗糖化成分を新しく追加した!
新しい領域の作用を持つマロニエエキスなど3種を追加しました。
頭皮組織のタンパク質や脂肪が糖と結合して劣化し、老化物質を作って悪影響を及ぼすため、これを抑える抗糖化作用が期待できる成分が追加されています。
皮脂の分泌を抑制する成分を新しく追加した!
多すぎる皮脂は毛穴を詰まらせたり頭ニキビの原因にもなります。
分泌を抑制するダイズエキス、ドクダミエキスを追加し、頭皮の状態を良好に保ちます。
栄養補給成分を大幅に増やした!
髪の毛を増やすための栄養分として、アミノ酸を7種類追加して合計13種類になりました。
アミノ酸は毛の成分ケラチンを作る材料になる物質。これを頭皮に塗ることの有効性を疑問視する声は以前からありました。
皮膚からの吸収率が低いので、効果はあまり期待できないということです。
今回さらに追加することは、効果的にはどうなんでしょうか。
変わらない成分もある
もともとたくさん含まれていたために、今回特に増やさなかった成分もあります。
チャップアップの特徴でもある頭皮環境を整える成分です。
全部で12種類も含んでいるので、むやみに増やさず他の成分に力を振り向けたということでしょう。
チャップアップが変わったのに値段は据え置き!
成分が大幅に多くなり、DHTの養成や血流促進などの育毛効果は一層高くなったはずなのに、値段はそのまま据え置きです。
使用者にとってはうれしいことで、チャップアップの人気度はさらにアップすることでしょう。でもこの点は、成分を増やせば原料費が増えて値上げにつながるのが自然なのに、なぜ価格を据え置きにできたのかという疑問が生まれます。
意地悪な見方をすれば、種類を増やした分、成分量を減らしてバランスをとったとも考えられます。
理屈の上ではそんなことも疑えますが、品質を落とすことになり本当に実行するとは思えません。削除した成分のコストダウンもあるし、リニューアルによる売り上げ増でカバーするという、先を見越した戦略的配慮かもしれませんね。
リニューアルの目的は何だった?
旧商品と比べてみて、何より大きく変わったのは成分の増強です。
これはやはり効果の向上を目指したものと受け取れます。今まで以上に多くの人に確実な効果を実感できるようにしたいというのが、リニューアルの目的でしょう。
公式サイトでは97%の顧客満足度を表示していますが、ネットサイトの反応を見ると、現実的には80%ぐらいの人が効果を感じていると思われます。
残り20%の人にも効果を感じてもらうことを目指したのが、成分増強の狙いのはずです。
そして塗布方法にも改良を加えています。以前の霧状スプレーでは、髪の毛につく薬剤の多さが指摘されていたはずです。これに反応してより確実に頭皮に届くように変えたことで、効果の向上を後押しすることにつながっています。
今回のリニューアルは評価できる?
このような意図を考えると、今回のリニューアルの、効果をより高いものにするという目的は達成できるでしょう。
チャップアップの最大の特長である、多岐にわたる幅広い効果のそれぞれについて強化が図られています。
今回のリニューアルは、副作用のない、総合的で穏やかな効果が期待できる育毛剤というチャップアップの立ち位置を、より強化できるものと言えます。
具体的には、成分の変更についてはマイナス要素は何も見当たりません。その他あえて探し出せば、容器の噴射口については旧タイプやさらにその前のタイプを支持する意見も見られたことです。
単に慣れの問題ではなく、頭の状態によっては新タイプが適さない場合もあり、このあたりにはまだ改善の余地が残されているようです。