薄毛というと男性に多いというイメージがありますが、女性で薄毛に悩む人も結構多いようです。
効果が高い育毛剤としてミノキシジルに興味をもっている人。女性にはどうなのかと疑問も持っている人に詳しい情報を紹介します。
この記事の目次
ミノキシジルってそもそも何なの?
ミノキシジルは実をいうと高血圧の治療薬です。そして商品名ではなく成分の名前です。血管を広げる作用を持ち、血流をよくして血圧を下げる働きをします。この作用によって、頭皮の血行もよくなります。
そして髪の毛の根元、毛根部に毛の成長に必要な栄養や酸素がより多く届けられ、髪の毛の成長が促されます。この効果から育毛成分として広く使われるようになりました。
薄毛はなぜ起こる?
薄毛の原因は男性と女性ではそれぞれ異なります。男性に圧倒的に多いのが、男性型脱毛症(AGA)と呼ばれる症状です。男性ホルモンが過剰に分泌されることによって起こる薄毛です。
女性の場合はホルモンバランスや妊娠・出産、無理なダイエット、加齢による薄毛が多くなります。
男女に共通した原因では次のようなものがあります。こうしてみると女性の方が原因が多く、単純ではないようですね。
- 遺伝
- 毛穴のつまり
- ストレス
ところで、女性の原因であるホルモンバランスの乱れ。女性ホルモンの分泌が少なくなると、男性ホルモンの影響が強くなって抜け毛が増えて薄毛になります。
これを女性男性型脱毛症(FAGA)と呼びます。
ミノキシジルはAGAとFAGA両方に効く
女性に多い薄毛の症状は、毛が細くなって全体的に薄くなります。頭頂部や分け目あたりの地肌が透けて見えるようになります。男性に多いAGAによる薄毛は、額の生え際や頭頂部が薄くなっていくのが特徴です。
女性のAGA、いわゆるFAGAになると、男性と同じように頭頂部や生え際が薄くなる特徴的な症状になります。
このような薄毛には、女性であってもミノキシジルの治療効果が期待できます。
血管を広げる働きがあるミノキシジルを含む育毛剤を使用すると、血行がよくなります。そして栄養分が毛根部へ届きやすくなって、頭頂部、生え際の薄毛の改善が期待できます。
ミノキシジルはこのような働きなので、FAGAはもちろん、それ以外にも加齢・更年期による薄毛にも効果が期待できます。ただ、これら以外には効果が現われず、毛が生えずに副作用だけを味わったなどということにもなりかねません。
事前に専門クリニックで診察してもらい、FAGAなどミノキシジルに適した薄毛であることを確認してから使いましょう。
ミノキシジルの外用剤は男女別に注意しよう
育毛剤は診察後にクリニックで処方されますが、外用育毛剤は市販もされているのでドラッグストアや薬局でも購入できます。
その場合は必ず女性用を購入します。男性用との違いはミノキシジルの濃度です。
女性は発毛に働く女性ホルモンの量がもともと多いので、ミノキシジルは少量で効果が望めます。男性用だと作用が必要以上に強くなり、多毛などの副作用が出やすくなります。
間違えないよう、女性用を選択してください。
ミノキシジルの副作用は大丈夫?
ミノキシジルは医薬品成分なので強い効果も望めますが、ある程度の副作用も現れる可能性があります。
第一類医薬品に分類され、副作用、使用方法には注意が必要な成分です。一般的な湿疹・かゆみ、じんましんなどの他、本来の高血圧薬としての循環器関連を始め、心臓、肝臓、腎臓、脳などの多方面にわたる副作用の可能性があります。
また因果関係は不明ですが、性機能低下などの例も見られます。
女性に対する副作用はどんなものが?
ミノキシジルの作用は血管を拡張させることです。これには男女の区別はなく、副作用も基本的には男女の区別なく起こります。ただ、同じ副作用でも女性にとっては特に不都合になったりするものもあります。
特に女性が困る!?
女性が困る副作用とは?
低血圧
女性はもともと血圧が低く、めまいや冷えが起こりやすい傾向にあります。ミノキシジルの作用で血圧が下がりすぎて、思わぬ症状・事故につながる恐れがあります。
多毛症
これも内服で発生しやすくなる症状ですが、女性には特に困ったことになります。
外用でも近接部分(おでこや眉のあたり)には起こる可能性があるので、注意して使うようにします。
むくみ
女性には体質的にむくみの症状が発生しやすいものです。ミノキシジルによって、さらにこの傾向が強まります。
手足や顔のむくみには注意が必要です。
初期脱毛
これは育毛剤が働き始めた時におこる現象で、副作用とは違います。使用開始から10日~1か月後におこる脱毛で、かなり薄毛になることがあります。
一時的なものですが、女性にとっては見かけ上困ったことになります。
妊娠や授乳に関わる問題がある!
胎児への影響
ミノキシジルは女性に対しては安全性の確認ができていません。
動物実験では、胎仔に対して生殖器の奇形や毒性が起こったことが確認されていますが、人間に対しては実験、試験はおこなわれていません。
このため、ミノキシジルが妊娠した女性の胎内に入った場合、それが胎児にどんな影響を及ぼすのか、及ぼさないのかがわかっていません。安全性については全く何の保証もないわけです。
母乳に成分がでる!?
もう一つ、ミノキシジルの成分は母乳中に移ることが確認されています。乳児にも影響が及ぶ可能性が考えられますが、これについても安全性は何も確認できません。
リアップの使用上の注意事項には母乳の件と、未成年に対する安全性は確認できていないとの記載があります。
それだけの記載なので、あとはご自分で判断してくださいという意味なのでしょう。
【出典元:http://www.catalog-taisho.com/pdf_product/06833_Explanation1.pdf】
ミノキシジルは相当の効果は期待できますが、安全性についてはたいへん心もとない存在です。妊娠していたり、妊娠の可能性がある女性、授乳中の女性には危険な育毛剤というほかはありませんね。
ミノキシジルはもうちょっと後にしよう!
薄毛には悩んでいるけれど、ミノキシジルのちょっと怖い一面を見てしまったので腰が引けましたか。
他にFAGA対策は?
もう少し優しいものはないの?と思われるのも無理はありませんね。女性の薄毛は原因が複雑でメカニズムも違います。男性用を薄めたようなものではなく、女性用に作られたものなら安心でしょう。
無添加・無香料の育毛剤マイナチュレをちょっと紹介してみます。
マイナチュレは育毛にダメージを与える香料、着色料を始め保存料などの添加物を含まないので、有効成分の効果を損ないません。また有効成分は大部分が植物由来。
副作用の心配はほとんどありません。
マイナチュレの効果は?
効果のほうは、ミノキシジルと同じ。次のように育毛に必要なすべての働きを備えます。
- 血管拡張作用
- 脱毛防止
- 発毛促進
- 頭皮改善
この働きは30種類を超える植物成分や10種類のアミノ酸がバランスよく受け持ちます。
副作用におびえながら、いきなり強い作用のミノキシジルに挑戦するよりも、マイナチュレの穏やかな作用の方が育毛効果をじっくり体感できるでしょう。
ミノキシジルは女性にも効くんですが・・・
ミノキシジルの効果は基本的に男女の区別には関係なく期待できます。育毛効果も高く評価されているとおりで問題はありません。ただ、女性特有の薄毛の原因があり、それに対してはミノキシジルの力は及びません。
さらに女性にとっては困った副作用が多すぎます。
低血圧やむくみなどは男性以上に重い症状になりやすいし、多毛や初期脱毛は絶対困ることです。とどめは妊産婦の安全性が不明確なことです。
ミノキシジルと女性との取り合わせは、どうみても相性が悪いとしか言いようがありませんね。使うと何がおこるかわからないというのでは、怖くて使えません。せっかくの効果ですが残念です。