ミノキシジルの副作用に眠気がある!?

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ミノキシジルは薄毛の改善効果が高い成分として、評価が定着している感があります。育毛作用としては、血管を拡張する作用で血液の流れをよくして、髪の毛の成長が期待できます。

ミノキシジルは確かな効果で信頼感がありますが、その一方では副作用を気にして敬遠したり、使用をためらう人がいるのも事実です。

薬としては避けて通れない副作用ですが、ミノキシジルにはその中に眠気があります。薬の副作用としての眠気では、風邪薬によるものが有名ですね。

成分の抗ヒスタミン剤によるものですが、他にも眠たくなる薬はたくさんあります。眠気の現われ方にもいろいろです。では、ミノキシジルと眠気について見て行きます。

ミノキシジルで眠たくなるのは成分のせい?

ミノキシジルを使うと、副作用として眠気が起こります。

薬で起こる眠気というとまずは睡眠薬、それから抗うつ薬、抗ヒスタミン薬などがあります。眠くなることでよく知られた風邪薬、鼻炎薬、花粉症薬などは抗ヒスタミン薬です。

ミノキシジルは眠りを誘う?

主に体内で合成されるヒスタミンには、アレルギー反応や炎症の発症に関わるほか、興奮、覚醒など意識を明瞭にする作用があります。これを抑える抗ヒスタミン作用によって眠気が出るのです。

また抗うつ薬でも眠気が出ます。こちらは抗ヒスタミン作用に似たコリンとかa1、5HT2といった覚醒物質を抑える作用で眠くなるものです。

ミノキシジルの働きにはこのような脳に対する作用はありません。したがって成分が直接眠気を起こしているとは考えにくくなります。

低血圧のせい?

薬の成分で眠気が起こるのではなさそうだとしたら、他にはミノキシジルの作用が疑われます。作用といえば血圧低下ですね。高血圧の薬なので間違いなく血圧は下がります。

低血圧の影響は脳にも及び、意識レベルが低下して眠気を感じます。

食後に血液が消化器に集中して脳へ行く血液が減り、眠気を感じるのと同じです。もともと低血圧の人であれば、この傾向はより強くなるでしょう。

低血圧の人は朝がつらいとよく言います。その上にミノキシジルを飲んだらさらに血圧が下がり、眠気も強くなります。

実際朝から眠くて仕事に支障が出るという話も、ミノキシジル使用者からは聞こえてきます。

肝臓が悪いから?


肝機能が悪くなると出てくる症状に異常な眠気があります。

日中しつこい眠気が繰り返すとか、昼食後に眠気が出て午後の仕事がつらいなどという場合、肝臓の機能が低下していることがあります。

肝臓の機能が低下して、栄養分の分解・合成・貯蔵、廃棄物の処理、解毒といった日常の仕事が停滞。すると、体全体が疲れた状態になってきます。すると少し休みたいというサインが眠気として現れます。

ミノキシジルの副作用に肝機能の数値低下があります。具体的に何が起こっているのかは明確にされていませんが、機能数値の低下は何か変調があることを示しています。

ミノキシジルで眠気が出るのは、肝臓の機能低下による疲れの現われと考えるのが妥当なところではないでしょうか。

一度肝臓のチェックをしたほうがいいかもしれませんね。

眠たくなるのは原因不明?

薬の作用には、実ははっきりしないということがよく見られます。効果は確かにありますが、どんな仕組みで効果につながるのかが解明されていないことです。これを機序不明と言っています。

ミノキシジルの眠気についてもそれがあるかもしれません。薬が眠気を起こすはずがないのに、使っている人の多くが眠たくなるのは事実のようです。

「理由はわからないが、とにかく眠たくなる」。これが答えである可能性もあります。

ミノキシジルの眠たさにはこう対処する!

ミノキシジルを使っていて起こる眠気は相当強いもののようです。

上司の前で指示を受けていて、眠りに落ちて激怒されたなどという話もあります。でも、これといって眠りの正体がつかみにくいので、対処には苦慮するところです。

薄毛治療は続けなければいけません。眠たいぐらいでは挫折できません。であれば、睡魔を何とかかわす方向へ持って行くしかありませんね。

何か対策があるの?

対処① 夜寝る前に飲む!

問題はミノキシジルを飲んだら日中眠たくて困ることですね。車の運転など危なくてできないし、機械の操作も間違えたら事故につながる。

何の仕事でも眠たくてはまともなことはできません。それならみんなが眠る夜に飲めば、いくら眠っても安全です。居眠りして目立つことはありません。

眠気は飲んですぐに現れるようなので、布団に入る直前に飲めばよく眠れ、一石二鳥です。

対処② 二度に分けて飲む!

他の副作用への対処法と同じですが、1日に飲む量を半分ずつ2回に分けて飲むようにします。または2日に1回にしてもいいでしょう。

ミノキシジルの効果は用量に比例するとされるので、多少は効果が落ちるかもしれませんが、ゼロにはならないでしょう。副作用も効果に伴い当然少なくなるはずです。場合によってはほとんど気にならないレベルになるかもしれません。

対処③ 他の育毛剤と併用してみる!

飲む量を減らすと効果の減少が気になる場合は、成分が違う別の育毛剤との併用を考慮してもいいでしょう。併用してミノキシジルの使用量を減らせば、眠気も少なくなることが期待できます。

ただし両方とも内服薬だと違う副作用が出る恐れがあります。

一方は外用育毛剤を選ぶ方が安全性は高くなります。

最初はごく少量から、眠気や他の副作用のようすも見ながら使ってください。

対処④ 一か月耐え忍ぶ!

ミノキシジルの眠気は初期脱毛の時期に重なるといわれます。また、耐性ができて1か月ほどで徐々に楽になるともいわれます。

その間ガムやカフェインといった通常の眠気対策でしのぐうち、治まってくることが期待できます。

ミノキシジルの眠気は長くは続かない!

ミノキシジルで眠くなるのも困った副作用です。仕事に差し支えるし、因果関係がはっきりしないのが一番の難点といえます。病気で言えば根本治療はできず、対症療法でのぞむしかないといった感じです。

でも、後々ずっと続くことはあまりないようなのが救いですね。

薄毛治療は長期にわたるので、その間の初期のうちだけと思えば何とか乗り切れるでしょう。ただし居眠り運転だけは気をつけてくださいね。