最強のAGA(男性型脱毛症)治療薬といわれる「ミノキシジル」が、実はお酒とあまり相性がよくないという話があります。
薄毛のお酒好きにはちょっと困った話…
酒好きは特に深く考えず、手元にあるお酒で薬飲んだりするので、確かによく考えると体には良くなさそうな気はします。
「ミノキシジル」が効果を発揮するには、お酒は控えたほうがいいとも聞きます。
お酒との相性や、育毛への影響を解説します!
この記事の目次
ミノキシジルとお酒はどんな作用がある?
アルコールは血管を広げ血行をよくし、血圧を下げる働きがあり、精神的には、高揚感が表に出て、陽気になる人が多くいます。
お酒を飲むと、代謝物の「アセトアルデヒド」が増えてきて脈拍が上がるので血圧が上がっているように感じますが、実は下がっているのです。
ただし、時間がたって肝臓で分解が進み、アセトアルデヒドが減ってくると血圧は高くなります。
ミノキシジルの作用は、お酒と同じく血管を広げて血行をよくすること。効果を発揮して、同じく肝臓で分解。
両者の共通点は、
「血管を広げ血流をよくすること」「肝臓で分解されること」
ミノキシジルとお酒にはやはり関わり合いがありました。
ミノキシジルとお酒は深い関係がある?
両者の作用は、酷似しているので、体内のどこかで関わるも当然。
仲良くお付き合いできるのでしょうか?
ミノキシジルとお酒は血圧低下を競い合う!
ミノキシジルはもともと高血圧の治療薬で、血管を広げて血流を改善もしますが、本来の作用で血圧を下げます。
ここへアルコールが入るとさらに血圧が低下。
低血圧になると次のような深刻な症状があらわれます。
- 動悸
- 悪寒
- めまい
- 頭痛
- 不安
- 消化器
- 食欲不振
そして、血圧が下がりすぎると、ミノキシジルの効果の血流改善効果が薄れ、栄養や酸素が行き渡らない元の状態に戻ります。
同じ作用が重複するので、飲む時間をずらすなどの工夫が必要です。
ミノキシジルとお酒は肝臓を困らせる!
どんな薬でも、体に作用したあとは主に肝臓で分解、その後、腎臓で水に溶ける物質にして、尿となり混じって排出されます。
アルコールも、胃や腸から吸収された後は肝臓でアセトアルデヒドに分解され、酢酸になります。最終的には水と二酸化炭素に分解されて尿として排出されます。
肝臓にとって、ミノキシジルとお酒は処理に手間がかかる異物!
ミノキシジルを使うと肝機能の数値が悪化します。これは肝臓の障害を示すもので、急性肝炎や肝機能障害がおこりやすい状態。
一方、アルコールは肝臓を壊す元凶のように言われ、事実アルコール性の脂肪肝など肝硬変につながる病変を起こすことは有名です。
このように両者とも肝臓への負担が大きい物質なので、せめて同時に摂ることは避けたいものです。
酒量の調整が必要?
ミノキシジルは服用量が決まっているので、お酒の摂取量を減らしましょう。
お酒はミノキシジルの育毛成果を奪う!
【出典元:http://www.wakasanohimitsu.jp/seibun/l-cystine/】
体内に入ったアルコールが分解される時には、中間的な代謝物として毒性の強い「アセトアルデヒド」が発生、それが次の過程として酢酸へ分解される時に、大量の「シスチン」が必要になり消費されます。
「シスチン」はアミノ酸の一種で、皮膚やツメ、毛を作る丈夫なたんぱく質の主要成分。皮膚を強くし、髪にコシを与えてくれるほか、爪を強くすることなどに効果があります。
「シスチン」が不足すると毛の質が悪くなり、細く切れやすく、抜けやすくなります!
お酒を飲むことでシスチンが消費されて不足すると、せっかくミノキシジルが働いて毛が成長し始めても、材料不足なので成長できません。
育毛効果がお酒に奪われた…
お酒を大量に飲めばその分「シスチン」も大量に使われます。育毛効果を確保するためにも、くれぐれも飲み過ぎないよう自制しましょう。
ミノキシジルとお酒は仲良くなれない
前述にもあるように「ミノキシジルは血圧を下げる働きをする薬」です。お酒もアルコールが回ると血圧が下がります。
医薬品の場合、薬物の作用が重複するときは、強すぎる作用による弊害や副作用が増大するリスクから併用注意とされています。
作用が重複すると?
両者が重なると作用が強すぎて低血圧の弊害などの可能性がでてきます。そして肝臓への影響や、分解過程での「シスチン不足」が起きます。
これだけ相性の悪さがはっきりした以上、何も考えず飲み続けられませんね…
どちらともやめられない方に、ミノキシジルとお酒が正面衝突しないような緩和対策を提案していきます。
ミノキシジルとお酒の付き合い方はこうする
両方続けるための緩和対策にはどんな方法があるでしょうか。
悪影響を最小限に食い止めるために、いくつかご提案します。
両方を同時に飲まない
飲む間隔をあけましょう!
お酒を飲む時間は普通夜なので、ミノキシジルを朝か昼にしましょう。
休肝日を決める
お酒を飲まない日を作りましょう!
肝臓の負担を考えて、最低週1日、できれば連続2日の設定が効果的と言われています。
お酒の適量を守る
肝臓に負担がかからない量にしましょう!
そうすれば「シスチン」が消費される量も減り、血圧低下の程度も抑えられます。一般的には次のような目安があります。
- ビール…中ビン1~2本(500~1000ml)
- 日本酒…1~2合(180~360ml)
- 焼酎…1.2合(220ml)
- ウィスキー…ダブル1杯(60ml)
- ワイン…1/4本(180ml)
- 缶チューハイ…1.5缶(520ml)
ミノキシジルを外用にする
外用薬に替えてみましょう!
内服薬は身体への成分吸収量が多いので、リアップのような外用薬だと吸収量が制限されます。
外用薬は一般的に作用が穏やかなので、お酒との干渉の度合いも少ないです。
ミノキシジルとお酒のいい関係
お酒を好きなだけ飲みながら、薄毛の治療効果もしっかりと得たいというのは難しいことのようです。
優先順位は人によって違うでしょうが、どちらも健康であればこそ!
お酒を好きなだけ楽しみたいという欲望を少しだけ抑えると、両方とも無理なく手に入ります。
お酒は習慣的な要素の強いものなので節制も慣れれば大丈夫!
両者を長く続けるために、まずはやってみましょう。